はじめに
iPhoneには、緊急時に備えて「緊急連絡先」をあらかじめ登録しておける便利な機能があります。事故や体調不良などで自分自身がiPhoneを操作できない場合でも、周囲の人がロック画面から「メディカルID」を通じて緊急連絡先に素早くアクセスできるため、命を守るための重要な仕組みといえます。
この記事では、iPhoneに標準搭載されている「ヘルスケア」アプリを活用して、緊急連絡先を登録・設定する手順を丁寧に解説します。また、緊急連絡先を設定することで得られるメリットや、設定時の注意点についても紹介します。万が一の際に備え、家族や信頼できる人との連携を強めておくためにも、ぜひ実践してみてください。
緊急連絡先の設定手順
ヘルスケアアプリを起動する
まずは、iPhoneに初期インストールされている「ヘルスケア」アプリを開きましょう。アプリアイコンは白地に赤いハートのマークが目印です。
医療IDの編集画面を開く
画面下部の「概要」タブをタップし、続いて右上のプロフィールアイコン(写真またはイニシャル)をタップします。表示されるメニューから「メディカルID」を選択し、「編集」ボタンを押すと設定画面に入ることができます。
緊急連絡先を追加する
編集画面を下にスクロールすると「緊急連絡先」という項目があります。「緊急連絡先を追加」をタップすると、iPhoneに保存されている連絡先一覧が表示されるので、緊急時に連絡してほしい人を選びます。
選んだ人物に対して「関係」(例:母、父、配偶者、友人など)を設定することで、医療関係者にその人との関係性を伝えることができます。
ロック画面からの表示を有効にする
画面下部にある「ロック中に表示」スイッチをオンにしておくことで、iPhoneのロックがかかっていても、ロック画面からメディカルIDと緊急連絡先を確認できるようになります。
すべての入力が終わったら、画面右上の「完了」ボタンをタップして保存しましょう。
緊急連絡先を設定するメリット
緊急時に迅速な対応が可能
事故や体調の急変など、自分自身でiPhoneを操作できない場面でも、周囲の人や救急隊員がiPhoneを利用して登録された緊急連絡先に連絡を取ることができ、迅速な対応が可能になります。
家族や信頼できる人に確実に連絡できる
日頃から連絡を取り合っている家族やパートナーを登録しておけば、緊急時でも確実に支援を受けることができ、安心感が高まります。
医療情報と連携して安全性が向上
ヘルスケアアプリでは、持病や服用中の薬、アレルギーなどの情報もメディカルIDに登録できます。これらの情報は医療現場での判断材料となり、適切な処置を迅速に行うためのサポートとなります。
注意点とおすすめの使い方
定期的に情報を見直す
連絡先の変更や健康状態の変化に応じて、メディカルIDの情報も定期的に見直すことが大切です。
家族にも設定を勧める
自分だけでなく、家族やパートナーにも設定を促すことで、緊急時の対応力を家庭全体で高めることができます。
プライバシーへの配慮
メディカルIDはロック画面から閲覧可能になるため、登録する情報の内容は必要最小限にとどめ、個人情報の管理には十分注意しましょう。
まとめ
iPhoneに搭載されている緊急連絡先の設定機能は、誰もが簡単に使える非常に有用なツールです。設定にかかる時間はわずか数分ですが、それが大きな安心につながります。
災害、事故、急病など、何が起こるかわからない現代社会において、事前の備えは何よりも大切です。もしものとき、あなたや大切な人の命を守る手助けとなるこの機能を、ぜひ活用してください。
この機会に「ヘルスケア」アプリを開いて、緊急連絡先の設定を行ってみましょう。
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